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記憶 ―夢と現実の曖昧な境界― [本・ドラマ・映画]

最近にしては珍しく長編を読みました。

「オキーフの恋人 オズワルドの追憶(上)(下)」 辻仁成 著

途中までは比較的単純明快ですが
中盤からいきなり世界をひっくり返されて訳が分からなくなりました。
「何なんだ?一体何が起こっている?!」
まさしく片方の主人公の心境がそのまま自分の中に生じてしまった。
二つの物語が同時に進行していくので別の物語だと思っていると
最後にはしっぺ返しを食らいます。

記憶って何なんだろう、と考えさせられる本です。
自分の信じている物が実は誰かに植え付けられたものだったとしたら。
覚えている過去の事が実は滅茶苦茶リアリティの高い夢の中の物語だったとしたら。

混乱しそうだ。
自分のことを信じられなくなりそう。
たまに似たようなことは経験するし。
記憶なんて当てにならないのかもしれないけど
現実には記憶に寄り掛かって生きてるような所もある。
何を信じていいのか分からなくなりそうだけど
本当に大事なのは「幸せと感じていたこと」、ただそれだけなのかも、とも思う。
ホントの本物は「自分の気持ち」なんじゃないかな。

どっちの世界が本当か分からなくなってしまったとしても。
最後には自分の感じたことだけは信じていたい。
自分が穏やかに生きていくためにはそれしかないような気がするな。

とっても抽象的なお話になっちゃいましてごめんなさい。

小説としてはなかなか面白いので
興味のある方は一度お手に取ってみてはいかがでしょう。

オキーフの恋人 オズワルドの追憶〈上〉

オキーフの恋人 オズワルドの追憶〈上〉

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 文庫


オキーフの恋人 オズワルドの追憶〈下〉

オキーフの恋人 オズワルドの追憶〈下〉

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 文庫


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十一月は特別な月?! [本・ドラマ・映画]

深まる秋、冬の直前のこの時期。
何か素敵なことが起きる予感。
新たに何かを始めるのにはぴったりなのかも知れません。

そんなことを思わせてくれる本に出会いました。

『十一月の扉』 高楼方子著

ファンタジーのような童話のような、ちょっと不思議な世界がここにはあります。
こんな風に日常を過ごせたらいいなあ。

十一月の扉

十一月の扉

  • 作者: 高楼 方子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 文庫


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『カレーはやっぱりチキンカレー』 [本・ドラマ・映画]

無類の鶏好き,とかいう訳では決してありません.

近頃,この言葉がよく頭の中ををかけ回る.
何故か?




ま,わかる人にはすぐわかると思います(苦笑)

巷では「のだめ」ブームですが
私の中では断然こっちが面白い.

『僕の歩く道』
http://www.ktv.co.jp/bokumichi/

実は,私の草彅好きも結構筋金入り.(もうかれこれ12年?! 早いなあ)
俳優としての彼もすごく好きですけど
それ以上に,このドラマには目を離せなくなる何かがあるのですよ.

加えて,キャストもよい.
本仮屋ユイカ,佐々木蔵之介,小日向文世,大杉蓮.
私のツボが揃ってる(笑) 
いやー,脇役あっての主人公だからね.ドラマなんて.
大杉蓮が「いいひと」ではないのも新鮮!

テーマとしてはやや重め,でしょう.
「自閉症」はそう遠くも無い存在だけれど,概して理解度の高い病気だとは到底思えない.
それでも,
まっすぐに真正直に描き出そうとしているような気がして,好感が持てる.

もちろん,ドラマの中の主人公も然り.
真正直に一生懸命,彼なりに自分の生き方を模索してる.

一生懸命.
不器用だけど,誠実なやり方で.

彼のことを笑う人もいるし,蔑む人もいるし,存在自体を消してしまう人もいる.
見えないものの様に.
透明な存在であるかのように.

彼自身の繊細な神経は,そんな周囲の空気の揺れに敏感に反応する.
「いつもと何か違う」と思った瞬間,不安で不安でたまらなくなる.
で,「カレーはやっぱりチキンカレー」なわけで.
(ネタバレになっちゃうのでもう書きませんが)


でも.
そんな状況の中でも
前向きに生きようとしてる姿をあたたかく見守る人が
彼の周りにはちゃんといる.
数は多くないかもしれないけど,確かにいる.


少しずつでも彼の存在を認めて受け入れようとする人たちが増えてきたり.
理解できなくてもそばにいてくれる人たちがいたり.
そういう,ちょっとほわっとする瞬間が泣けちゃうんですよ.

一見するとすごく暗ーい内容に思えますが,
実は非常にポジティブで健全な精神を描いているのではないかと感じています.



久しぶりにきちんと見たいと思う作品です.

一度,色眼鏡無しで見てもらえるとちょっと嬉しいかな.と思います.


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ショコラ [本・ドラマ・映画]

昨日までとは打って変わって
めちゃめちゃ寒いですね... 
死んじゃいそうです.泣ける (T_T)

さて
今回は最近読んだものをご紹介.
「ショコラ」

ショコラ

ショコラ

  • 作者: ジョアン ハリス
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2002/06
  • メディア: 文庫

ふふ,表紙がかわいいでしょ.

多くは語りません.
全編明るくておかしくて,少し哀しくて切ない.
クライマックスは手に汗握る! 
久々にドキドキしてしまったわ~

ほわっとあたたかい気持ちになれるお話です.

あ.
空腹時には読まない方がいいと思いますよ(苦笑)
念のため.


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バイブル [本・ドラマ・映画]

何かあるといつも、帰って行く場所があります。
私にとって必要なもの。

江國香織。

全然、活字中毒では無いんですが
文章によって救われることって結構多いです。
中でも、この人の語り口と表現は私の心にすっと近づいてきて
静かに、でもやさしくそばにいてくれる。

とても親しい間柄のような気がしてしまう (←勝手に思い込んでるだけ)
私には、大切な大切な”ひと”なのです。(注 作品に対しての気持ちですよ)

今回はこの2冊。
まずはこちら。

ウエハースの椅子

ウエハースの椅子

  • 作者: 江国 香織
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 文庫



もう1冊はこちら。
この人の書く詩の世界も魅力的。

すみれの花の砂糖づけ―江國香織詩集

すみれの花の砂糖づけ―江國香織詩集

  • 作者: 江國 香織
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 単行本


実は単行本も文庫も持っている(笑)
江國さんの本はそういう(両方持ってる)パターンが多いです。

なぜって?
それぞれに良さがあるんですよ。
単行本は単行本の、文庫は文庫独特の色がある。
装丁も違うしね。
どっちも素敵だもの。
捨てがたいじゃないですか(笑) (←ただの欲張りですな)

本って不思議ね。

あ、作品の解説は敢えて書きませんので
興味のある方はぜひ、一度読んでみてください。

ちなみにもっと健全な世界のお話もたくさんありますよ(笑)
(逆にもっと危険な世界も当然ある。)
その辺はまた今度。

静かに静かに、やさしい時間をゆっくりと心に与えてあげて
少し落ち着いたら。

勇敢に出かけてみようと思います。


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江國のマドレーヌちゃん [本・ドラマ・映画]

本当は宿題しないといけないんですが
全然やる気が起きないのでちょっと寄り道。

みなさん、マドレーヌちゃんシリーズをご存知でしょうか?
絵本に詳しい方なら「ああ、あれね!」とすぐにピンと来ることでしょう。

今回は江國香織やくのこちらをご紹介。
江國の絵本訳ってほんとにやさしいきれいな日本語で、私は大好き。

小説家・エッセイスト・詩人 のどの顔ももちろん好きだけど
絵本で使うことばがいちばんシンプルで力がある。
ほんとのことだけを語っている感じがします。

私の江國贔屓はおいといても
マドレーヌちゃんはとってもかわいくて勇敢なおんなのこです。
きっと、みんな彼女が好きになる。

興味が湧いたらぜひ一度、手にとってみてくださいませ。
おススメです。


ロンドンのマドレーヌ


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LOVELESS [本・ドラマ・映画]

「何のこと???」って思われた方、いらっしゃるのでは?

こんなマンガです。

LOVELESS (6) 限定版

LOVELESS (6) 限定版

  • 作者: 高河 ゆん
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: コミック

昔っから高河ゆんの描くもの全てが本当に好きです。
絵もストーリーも。
最近ご無沙汰していましたが、久々にかってしまいました。

やっぱり、彼女の描く世界はすごい。
私にとってはバイブルです。

信念があるのよ。こう、ぴんと張った何かが。
いつも、一番大切なことはここで学んでいる気がします。


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